初心者でも安心！ワインを楽しむための3つのポイント

ワインを選ぶときに、メニューのおすすめや受賞歴を参考にすることがあります。しかし、実際に飲んでみると、その「おいしさ」がよくわからないこともあるでしょう。これは多くの人が感じる自然な疑問です。ワインの味わいは多様であり、自分の好みを見つけるには時間がかかることもあります。さまざまなワインを試し、自分の感覚を信じて楽しむことで、本当に「おいしい」と感じる一杯に出会えるでしょう。

ワインの味覚は人それぞれです。手軽に楽しめる1000円のワインが好きな人もいれば、10万円のワインに感動する人もいます。また、ボジョレー・ヌーボーのようなフレッシュなワインを好む人もいれば、長い年月をかけて熟成させたワインを好む人もいます。これらはすべて個人の好みに過ぎず、どちらが優れているということはありません。

ワインの味わいに慣れていくほど、そして年を重ねるほど、複雑な味を持つワインを好むようになることがあります。味覚は変化し続けるものであり、大人になると「渋味」や「苦味」、「酸味」を好むようになることが多いです。子どもの頃、渋いお茶や苦いレバー、酢の物が苦手だったことを思い出してください。これには本能的な理由があり、渋味や苦味は「毒の味」、酸味は「腐ったものの味」として身体が本能的に警戒するためです。

ワインを楽しむほどに、そして年齢を重ねるほどに、複雑な味わいのワインを好む傾向が強まります。味覚は変化するもので、とくに「渋味」や「苦味」、そして「酸味」は、大人になるにつれだんだんと好まれるようになります。子どものころ、渋いお茶や苦いレバー、酢の物が苦手だったことを思い出してみてください。これは、本能的にこれらの味を「毒」や「腐敗」と認識するからです。
一方で、子どもは甘いものが大好きです。これは脳が「毒ではない」と認識しているからです。「甘いお酒が好き」と言うと素人っぽい印象を持たれるかもしれませんが、生物学的には正しい味覚と言えます。ただし、私たち人間は「毒」や「腐敗」の味に慣れていくことで、舌がマヒし、最終的にはそれを「おいしい」と感じるようになります。

ワインの世界に足を踏み入れたばかりの初心者は、フレッシュでジューシーなワインをおいしいと感じることが多いです。しかし、ワインに親しむにつれて、渋味や苦味を含む複雑な味わいのワインが好まれるようになるのは自然なことです。年齢とともに、味覚が変化し、複雑な風味や熟成の味わいを楽しむようになります。これはワインが大人の楽しみと言われる所以かもしれません。
もちろん、個人の好みも重要です。ワインの経験を重ねることで、「おいしい」と感じる基準が変わっていくのも楽しみの一つです。たくさんのワインを試し、自分の「おいしい」を見つけていく過程を楽しんでください。ワインに詳しい人が勧めるワインを無理においしいと思う必要はありません。あなた自身の味覚を信じて、ワインの世界を堪能しましょう。

ワインの世界が難しく感じられるもう一つの理由は、専門的な「言葉」の問題です。ソムリエやワイン愛好家が使う特有のトークを耳にしたことがあるでしょう。「干し草の香りが鼻に抜ける」や「このワインのテロワールは」といった表現は、初めて聞くと少し戸惑うかもしれません。

専門的な言葉を使えなくても、全然気にする必要はありません。例えば、初デートで相手が「干し草となめし皮の香りが鼻を抜け、ブルゴーニュの大地が見える……」なんて言っていたら、ちょっと引いてしまうかもしれません。「おいしい！」や「これ、軽くて料理に合うね」、「うわ、渋いけどクセになる」と素直に言ってくれたほうが、よほど楽しくワインを楽しめるはずです。ワインを楽しむために、専門用語は不要です。「おいしい」や「好き」という言葉で十分です。それで「素人っぽい」や「バカっぽい」と思われることはありません。

店員さんにおいしいワインを選んでもらうためには、いくつかの基本的な言葉を知っておくと便利です。「干し草の香り」といった高尚な表現ではなく、「甘い」「辛い」「渋い」「さっぱり」といったシンプルな言葉が役立ちます。これらの「指針となる言葉」を覚えておくだけで、店員さんの説明がより理解しやすくなり、会話も楽しくなります。
海外旅行に行くときに基本的な挨拶を覚えるように、ワイン界の基本用語を少しだけ知っておくと、コミュニケーションがぐっと取りやすくなります。言葉の意味がわかれば、味の理解も深まり、「あ、これが複雑な味なんだ」と納得できるようになります。そうすると、ワインを飲む楽しさが一層増すでしょう。

ワインが難しく感じられる理由の一つは、その多様な要素にあります。ワインのラベルには、以下のような情報がぎっしりと記載されています。

• 品種（フランスやイタリアのワインでは書かれていないことも多い）
• 産地
• ヴィンテージ（ブドウの収穫年）
• 造り手
• 輸入元（裏面に記載されている）

これらの情報がオシャレな英語やフランス語で書かれていると、少し威圧的に感じることもあります。まるで優秀な留学生を前にしたような気持ちになり、少し劣等感を覚えてしまうこともあるかもしれません。

ワインの選び方で「産地」が重要視されがちですが、ここでの産地とは国ではなく、「ボルドー」などの特定の地方を指します。確かに、産地について話せると玄人っぽく聞こえますが、それは「○○地方の○○川沿いの○○さんの畑のブドウを使ったワイン」といった詳細な知識がある場合のみです。一口に「ボルドー」と言っても広大な地域で、味に幅がありすぎて参考にならないことが多いです。実際、店員に「ボルドーワインが飲みたい」と言うより、「ガメイが好きです」と品種を伝えたほうが、より正確に好みを把握してもらえます。
同じ品種のワインでも、その国によってコストパフォーマンスが異なることがあります。ワインを選ぶ際には、同じ品種内で国をチェックすることが重要な場合もあります。このように、ワイン選びの際には品種を重視し、国による違いも考慮すると、より満足のいくワインに出会えるでしょう。

ワイン選びの最重要ポイントは、品種にあります。その理由は、ワインの「作り方」に由来しています。ワインは、収穫したブドウを発酵させるだけで自然に出来上がります。ブドウそのものの味がダイレクトにワインに反映されるため、品種によって味が大きく変わるのです。例えば、カベルネ・ソーヴィニヨンで作られたワインはカベルネ・ソーヴィニヨンの味が、シラーで作られたワインはシラーの味がそのまま楽しめます。
一方で、日本酒は収穫した米を発酵させるだけではできません。酵母を加えたり、混ぜたり、熱を加えたりと、味を調整するための多くの工程が必要です。そのため、日本酒は米の品種による味の違いがワインほど明確に現れないのです。
このように、ワインの味の大部分は品種によって決まるため、自分の好みの品種を見つけることがワイン選びの第一歩になります。この大原則を理解することで、ワイン選びが一気にシンプルになります。

ワイン選びの基本は、品種に注目することから始まります。ワインの味わいはブドウの品種によって大きく変わるため、自分の好みの品種を見つけることが重要です。また、ワインを楽しむためには、自分の感覚を大切にし、専門用語にとらわれずに味わうことが大切です。今回の記事で紹介したポイントを参考に、ワインの世界をもっと深く楽しんでください。